いじめにあうのは、 あなたのお子さんが弱いからでも、 悪いところがあるわけでもない

「いじめ」というと、「強い者が弱い者を」とか

「もっと強くなれば」といった言葉がよく出てきます。

マンガ『ドラえもん』のジャイアンとノビ太のような関係を

連想するのかもしれません。

しかし、本当に「強いからいじめを行い」、

「弱いからいじめられる」のでしょうか?

実はこの「強い者が弱い者をいじめる」という考え方は間違っています。

なぜなら、実際のクラスに入ってみると、

必ずいじめは、集団で行われているからです。

いじめ自殺のニュースで話題になったお葬式ごっこもを調べると、

その多くは、クラスぐるみで一人を追い込んでいます。

一人で数十人に対抗できるほど、

強い人間はどこにもいません。

ですから、「弱いからいじめられる」のではなく、

いわば、一対多数の集団リンチ。

それなのに、つらいいじめにあいながら、

周囲から「弱い」という不名誉なレッテルまで貼られてしまいます。

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まわりから「バイキン」「くさい」などの言葉で

傷つけられている子が、

いじめだと報告することで、

さらに弱者、劣等者のレッテルを貼られるとしたら……?

いじめを隠すのは、当然のことでしょう。

「いじめられる子は弱い」という間違った認識は、

いじめを相談する大きなブレーキになっています。

いじめにあうのは、

弱いからでも悪いところがあるわけでもなく、

何の原因もありません。

たまたま相手がターゲットにしただけなのです。