あとでそのツケがまわってくるものです。
・クラスが荒れる。無法地帯になる
・次のターゲットにされる危険性
・落ち着いて勉強できない。成績が下がる
これだけではありません。
将来、何かにチャレンジするときに必要な
自己信頼感も奪われてしまうのです。
また、良心や正義感にフタをすると、自分に無力感を感じます。
・級友を助けられない=自分には力がない。価値のない人間
という感情を起こします。
この感情は味わいたくないものです。
そこで、これを避けるために、被害者のアラ探しを始めます。
つまり、「被害者に原因がある」ことにすれば、
「自分は悪くない」という自己正当化が働き、
罪の意識を感じずにすむからです。
●いじめ傍観をごまかす正当化
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「おい。昨日言ったカネ、持ってきただろうな」
「ムリです」
「なんだと!今日遊べねぇだろ。このウソツキ」
「ウソツキなんだからやってやれ」
(アッ どうしよう。だけど自分がターゲットにされたらコワイ)
「文句あるのか? こいつはウソツキなんだから当然だろ」
良心(本当は助けなくては……)
(う〜ダメだ。助けられない自分は無力?
イヤだ。自分が無力だなんて感じたくない)
「ウソつきだから当然」
(そうだ!「いじめられる方にだって悪いところがある」んだから、
いじめられても仕方ないんだ)
(そうかんがえると、スッキリするな〜
自分は悪くない)
それは、加害者もまわりの人間も、
自分を正当化するために
被害者に理由づけしているだけなのです。
これは間違ったことです。
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●いじめ加担をねじ曲げる理由づけ
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(なんであの人、いつも恵まれているのよ)クヤシー 嫉妬の炎
人気 成績優秀 やさしい
「実は○○さんに影でひどいことされて、お金までとられて……」
エエーッ
「このことは黙っていてね。本人にバレルとこわいから」
「みんなに伝えなきゃ」「うんうん」
「おはよう」ツーン
「どうしたの?」
「しゃあしゃあとした顔して、サイテー」「そうよそうよ」
机や教科書にクサイ、バカ、学校やめろなどの嫌がらせ
「ひどい。どうして?」
いじめの嵐 その後
「え? そんな事実なかったかも?」
「でも、私たちAさんを助けてあげただけだもん」
(私たちのしたことっていじめだったの?)ギクッ 良心
(だけど自分は悪者になりたくない。
自分たちのやったことはいじめじゃないのよ)
「だいたい○○さんって派手でワガママだし、
何か悪いところがあるからそうなったのよ」
「そうよ、そうよ。私たちはわるくないわ」
「やられる方に悪いところがあるからよ」ほっ 安心
被害者に
原因や理由をこじつければ、
良心や正義感を傷つけられずにすむ。
しかし、これも間違ったことです。
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